≪(通称)空き家・空き地等適正管理に関する条例の活用について≫
◆南野敬介議員
それでは、議長からお許しをいただきましたので、一般質問を通告順により行わせていただきます。
私自身1年以上質問から離れておりまして、また、改選後初めての質問ということで、精いっぱいさせてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
まず、(通称)空き家・空き地等適正管理に関する条例の活用について質問をさせていただきます。
ご承知のとおり我々新政クラブが中心となりまして、前期、この(通称)空き家・空き地等適正管理に関する条例を制定させていただきました。おかげさまでいろんな条件整備なども理事者の皆さん、ご尽力いただきまして、ルールづくりなども積極的に進めていただきました。
空き地という面につきましては、空き地ですので刈ってもまた生えてきたり、いろいろイタチごっこの部分はあるんですけれども、一定住民からの評価もいただいていると思っております。
ただ、4年間も、我々議員も空き家についてはやっぱり課題はいろいろあるということで、慎重に話を進めてきたという経緯は皆さんご承知のとおりと思います。
そんな中で、国のほうも全国各地でこういった問題が発生していることを受けて、平成26年11月27日に空家等対策の推進に関する特別措置法が施行されました。この5月26日に実質全面施行と新聞報道もされて、ニュースにも取り上げられました。
そこで、まず1点目お尋ねしたいのが、この特別措置法が施行されたことによって、貝塚市の(通称)空き家・空き地等適正管理に関する条例との整合性といいますか、整備の必要な部分もあると思うんですが、そういったところをどのように整備していくのか、どのようにお考えなのかをお聞かせください。
◎都市政策部長
お答えいたします。
空家等対策の推進に関する特別措置法と貝塚市の環境整備と活性化をめざし住みよいまちを作るための条例、この二つには、立入調査の対象となる空き家等の所有者や管理者への通知義務及び措置命令に至るプロセスに違いがあるため、条例改正が必要であると考えております。
◆南野敬介議員
改正の必要があるということで、お答えいただきました。
そうしたら、具体的にどのような手続でどのような時期に改正していく予定なのかお聞かせいただけますか。
◎都市政策部長
お答えいたします。
通知義務につきましては、空家等対策の推進に関する特別措置法では立入りする5日前に通知しなければならないとなっておりますが、条例では通知なく立入可能となっております。
また、措置命令につきましては、措置法では調査、指導、勧告、命令の順で進めますが、条例では勧告を省略することが可能となっており、措置法と条例の相違点があり、条例改正の必要があると思われます。
条例改正につきましては、9月定例会に上程する予定でおります。
◆南野敬介議員
9月定例会に条例改正ということで、国との整合性を図っていくということでお聞きいたしました。そのように我々も認識したいと思います。
それで、この全面施行に空家等対策の推進に関する特別措置法のガイドラインや基本指針が国土交通省から示されております。
それで、この中で特定空き家にならなければいろんな行政も太刀打ちできないと、いろんな指導等もできないということがうたわれていますが、この特定空き家を指定するための条件は何なのか教えていただけますか。
◎都市政策部長
特定空き家等の定義につきましては、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となる状態、著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態、その他周辺の生活環境の保全を図るために放置するということが不適切である状態などを特定空き家と呼んでおります。
◆南野敬介議員
それはわかるんですが、それを指定するのは多分行政と思うんですが、指定するための手続は何か必要なことがあるんですか。
◎都市政策部長
特定空き家に指定する基準ですが、それにつきましては各市町村が定めることとなっております。
ただ、今の国からの通達では、その基準が大まかでありまして、市ごとに定めるにはちょっと無理があると思われます。
よって、大阪府が事務局となって大阪府空き家等対策市町村連携協議会というのを設立しておりますので、その中で詳細な基準を決めていくということを考えております。
◆南野敬介議員
大阪府のその協議会の中でいろいろ決められていくであろうということになるんですが、決められる時期はいつなのかということと、決められるまでの間、もう法は動いているので、決められるまでの間、貝塚市としての対応はどうするつもりなのかをまずお聞かせ願えますか。
◎都市政策部長
大阪府下での統一見解を決められる時期につきましては、まだ未定でありますが、決まるまでの間につきましては、そのほかにデータベースの整備等行ってまいりたいと考えております。
◆南野敬介議員
データベースのことは何も聞いていなくて、大阪府が決めるまでの間は貝塚市としては特定空き家を指定しないということで受け取ったらいいんですか。
◎都市政策部長
大阪府が事務局となっております大阪府空き家等対策市町村連携協議会につきましては、大阪府だけでなく、各市町村の担当についても一緒に協議することとなっております。
それまでにつきましては、先ほど申しましたように、国の大まかなガイドライン等しかありませんので、特定空き家の認定については定めることはできないという考えでおります。
◆南野敬介議員
定めることはできないということは、実質それができるまで、空き家とかで苦情とかあったとき、見た目にもわかりますわな。
行政としては何もできないということで理解したらいいんですか。
◎副市長
先ほど部長が答弁いたしましたとおり、この法令に基づく特定空き家の特定につきましては、貝塚市のほうで基準をつくらなければいけないということになりますので、それまでの間については、現行の条例をもとに対応できるものについて対応していきたいと考えております。
◆南野敬介議員
わかりました。
国もこういった後ろ盾というか、本当は国がせないかんことを、なかなか話が進まんことを我々がやってきたということもありますので、せっかく空家対策の推進に関する特別措置法ができて、我々が求めている住みよい安全なまちをつくるためにぜひこの特別措置法を活用して、具体的に動き出していっていただきたいと思うわけですけれども、そういった意味で、やはり大阪府に求めるそういったガイドラインを早いこと決めてくれというのも一つですし、せっかく5月に施行されたということもあるので、すぐにとは言いませんが、手つかずの状態のところをどのような形で進めていくんかということだけまずお聞かせ願えますか。
◎副市長
お答えいたします。
先ほど答弁させていただきましたとおり、大阪府のほうが事務局となりまして、大阪府空き家等対策市町村連携協議会というものを立ち上げまして、その中でなるべく府下で統一的な基準となるよう、今後議論を進めていきたいと考えております。
ただ、いかんせんこれは私権の制限にかかわる話ですので、慎重な議論も求められますことから、できる限り府下統一で行えるような形で、我々のほうもこの市町村連携協議会のほうに参画していって、しかるべく基準ができるよう参画していきたいというふうに考えております。以上です。
◆南野敬介議員
ありがとうございます。
次に進めますけれども、この空家対策の推進に関する特別措置法の中で都道府県による援助という第8条の項目がありますが、いろんな空き家対策を受けるにあたって、そういった援助の項目があると思います。
これも多分先ほどの大阪府の協議会でもいろいろ出てくるのかもわからないんですが、その援助を受ける条件というのは何かあるか教えていただけますか。
◎都市政策部長
空家対策の推進に関する特別措置法第8条にあります大阪府の援助としましては、市町村間相互の目的意識の共有化、情報交換及び連絡調整を目的に本年2月、先ほど申しましたように大阪府が事務局となって大阪府空き家等対策市町村連携協議会を設立しております。
具体的な大阪府においての財政的な支援の予定はないと聞いております。
◆南野敬介議員
具体的な援助の予定はないということですが、大阪府も、やはりそういった協議会つくったら、国のこういった特別措置法がある限り何らかの形で協力はせなあかん。
これは府の話になってくるので、今とやかく言うことではないとは思うんですが、いずれにしても、そういった国とか、後からまた出てきます税制上のこととかをいろいろやっていこうと思ったら、例えば、市で協議会つくらなあかんとか、計画つくらなあかんとかというような、法律の中ではうたわれていますよね。
努めるということが書かれているんですが、貝塚市でそういった計画を策定するとか、そういった協議会をつくる予定はあるのかないのか。それをお聞かせ願えますか。
◎都市政策部長
空家等対策の推進に関する特別措置法第6条に、市町村は空家対策を総合的かつ計画的に実施するため、空家等対策計画、これを定めることができるとあります。
本市におきましても策定の必要があると思われます。
本市におきましては、先ほど申しましたように、大阪府が事務局となって設立した大阪府空き家等対策市町村連携協議会で特定空き家等に対する府下統一基準を定める動きがあることから、その動向を踏まえて、計画の策定について検討してまいりたいと考えております。以上です。
◆南野敬介議員
計画とかも策定すると受け取ったんですが、ただ、大阪府が策定するのに沿ってというふうに聞こえたんです。
ただ、貝塚市の場合、かなり特殊な例があると思うので、府が決めたことに、貝塚市もそれに右倣えでええのかというのがちょっと疑問。どんな決まり方をするのかまだ僕見ていないからはっきり言われへんのやけれども、その辺どうですか。
◎副市長
確かに特殊な事情があるということも認識しておりまして、特殊なものについては、当方としても特殊な方法で対応をしていくと、一般的なもので通用するものについては、法律、条例等に基づいて粛々と対応していくという方針でやっていきたいと思います。
◆南野敬介議員
ありがとうございます。
ぜひこの法律も含めて、そういったことで解決していただきたいと思います。
それと、先ほど第11条で、データベース化すべきということもうたわれているんですよね。空き家の情報を。
これ多分再利用とか、全国各地で多くされているのが、空き家を再利用するので、何か地域に貸したり、ベンチャー企業に貸したりとか、それに補助を打ちますよとか、いろんな情報収集を行っているということで、このデータベースとは思うんですが、ただ、以前から我々新政クラブとして求めてきた、どこが空き家でどこが空き地なんてなかなかつかみにくいよねと、どうやって調べますかということでずっと求めてきました。
今現在、貝塚市が水道検針員にお願いしてやっているというようなこと、これも一つの方法と思いますが、空き家を指定する段階でデータベース化を行政としてする必要があるのか。
することはできると書いているんですが、今必要性、せなあかんというふうに認識しているのかどうか。それをお聞かせ願えますか。
◎都市政策部長
データベースの必要性につきましては、貝塚市としては整備が必要であると考えております。
整備につきましては、平成25年度に実施した全市調査を踏まえ、適正な管理が行われず地域住民の生活環境に悪影響を及ぼしている空き家について順次データベース化しているところであります。
◆南野敬介議員
そこにはいろんな情報を集中していただいて、データベース化して、何も撤去だけが目的じゃないとは思うんです。再利用も含めて今後またいろいろな方策で情報を共有できるといいますか、整理するという意味でもお願いしたいと思っています。
空き家・空き地の問題で、最後、この法律で財政上の措置及び税制上の措置ということでうたわれています。
要するに空き家のまま放置されていたら更地にするよりも固定資産税が軽減されるという仕組みであります。
固定資産税を上げることができるということが最大の抑止力になると思いますが、固定資産税まで踏み込んだ取組みをする予定があるのかないのか、まずそれをお聞かせください。
◎都市政策部長
貝塚市としましては、現在、先ほどから申していますように、特定空き家の詳細な判断基準を大阪府下で統一して、決めて、それにより特定空き家を抽出し、指導からスタートしていきたいと考えております。
◆南野敬介議員
だから、最後にそこまでやる気があるのかないのかと聞いているんです。
固定資産税の減免というか、上げることができると言うている部分をやる気があるかないかと聞いているんです。
◎副市長
既にそういった取組みをされている市町村が全国にも幾つかあるということはお聞きしております。
このあたりも、先ほど申し上げましたとおり、私権の制限とも通じる話でもございますので、府下の動き、動向等も踏まえながら慎重に検討をさせていただきたいというふうに考えております。
《住居表示の取り組みについて》
◆南野敬介議員
大いに検討していただきたいと思いますが、我々自身この問題にいち早く取り組んだ自治体であると自負しておりますし、そういった意味で、府下の動向といいますか、府下を引っ張っていくぐらいの決意で今後進めていただければと思います。
あと、続きまして、2点目の住居表示の取組みでございます。
本定例会でも第33号議案で半田町、近木町という形で今年は進むということに議案として上がっています。
このことについては、後の常任委員会でいろいろ質問等もさせてもらいたいと思いますが、私自身、先ほどの(通称)空き家・空き地等適正管理に関する条例とこの住居表示が市民にとって安全で安心して暮らせるまちづくりのかなめということで、選挙戦などでもずっと訴えてきました。
そこで、住居表示の取組み、これまでも新政クラブが事あるごとに安全なまちをつくるために絶対必要ということで訴えさせていただきました。
改めて確認したいのですが、この住居表示、なぜ大事なのか、やはり市民の命を一分一秒争う緊急時に住居表示されている、されていない地域で変わってくるという事態が発生しかねないということがあるからだと思うんです。
そういった意味で、災害時、交通事故、警察が必要なとき、僕らも市民相談とか、市民生活している中で、消防とか救急とかはある程度ピンポイントで来られるようになっているんですが、特に警察は110番してもなかなか現場に、ひったくりがあってもなかなか到着しないという事例があって、もうこっちが右往左往するというときがあって、住居表示が必要だと思ったりするんですが、理念といいますか、住居表示を進める上で貝塚市にとって、やはり安全と安心というテーマは不可欠と思うんですが、その辺どう考えているのか、再度お聞かせ願えますか。
◎都市政策部長
住居表示の実施につきましては、住民の利便にかかわることもございますが、緊急車両の現場到着が早くなるなど、安全・安心な市民生活の向上が図られるものという認識はしております
◆南野敬介議員
本当に前期4年間で半田町で進み、そして、今期でそういった二つの地域がまた進むということで、非常に敬意を表したいと思うんです。
それで、今後ですが、今年終わりますよね。その後どのような形で進む予定なのかお聞かせ願えますか。
◎都市政策部長
今年度につきましては、JR東貝塚駅周辺及び南海貝塚駅周辺の2地区で取り組んでおります。
今後も、まだこのJR東貝塚駅周辺及び南海貝塚駅周辺の2地区において未実施の区域がございますので、そちらのほうの住居表示の実施に向けて、引き続き関係町会と協議してまいりたいと考えております。
◆南野敬介議員
南海貝塚駅周辺及びJR東貝塚駅周辺が進んでいきます。
今のところ実施指定地域というのが指定されていて、そこを中心に住民、各町会にお願いしたりはしていると思うんですが、この実施指定地域を拡大する、拡充する予定はあるのかないのか、それをお聞かせ願えますか。
◎都市政策部長
本市といたしましては、現在取り組んでいる両駅の2地区の住居表示の実施に一定のめどがついた時点で対象地域の拡大に取り組みたいと考えております。
◆南野敬介議員
もう一つだけ確認させていただきたいんですが、例えば、指定区域に入っていない地域から、自治会のほうから取り組みたいというふうにあったときは、すぐ、もうその指定区域に組み入れることはできるのかどうか、それをお聞かせ願えますか。
◎都市政策部長
対象区域の拡大につきまして、住居表示の実施に際しまして、事業効果といいますか、住宅の建ち並びの多い地域を基本とまずしたいと考えておりまして、現時点でそういうお話は今のところないんですが、関係町会からそういうお話があった場合には、その地域等、実情等勘案しながら検討したいと考えております。
《教育環境の充実について》
◆南野敬介議員
いずれにしても、少しずつではありますが、進んでいることでありますし、事あるごとに我々も注目していきたいと思っております。
3点目、教育環境の充実についてであります。
大きく書き過ぎてちょっと何のことかわからんと思うんですけれども、要は、中学校の空調設備の整備についてでございます。
選挙戦、我々は戦って、いろんな方からもお話を聞きました。その中で、10年前なら、まだまだ頑張ってやろうと言えたんですが、ここ数年猛暑日が続いたり、この20年のうち、猛暑日じゃなかった年が2年間しかないんですよね。もう恒例化していると言われています。
そして、今年も5月が非常に暑くて、やはり学校教育の特に中学校教育の現場の勉強のできる環境づくりというのは、非常に大切と思っています。
今年3月の予算特別委員会でも委員会として中学校になるべく早く空調設備をお願いしたいということで意見を出されました。
そういった意味で、背に腹はかえられないということもありますし、最高気温が40度を超えるところが、日本の至るところで出てくるようになったときに、中学校の空調設備ももう全教室整備しなければならないと思うわけです。
その中で、教育委員会としてどのようにお考えなのか、まずお聞かせ願えますか。
◎教育部長
平成22年度に進学を控えた中学校3年生を対象にということで、よりよい環境の中で勉学に励めるように、3年生の教室に空調設備を設置いたしました。
しかしながら、異常気象が続く中、もう一つ、高校進学における評価基準が変更されまして、来年度からは、内申書の対象学年も3年生のみの成績ではなくて、1、2年生の成績も加味されるようになります。
このことから、中学校における教育環境の改善が必要と考えられまして、中学校1、2年生の普通教室及び少人数指導のための教室などにできるだけ早いうちに空調設備を設置してまいりたいと考えまして、前向きに検討してまいります。
◆南野敬介議員
できるだけ早い段階でということでお答えいただきました。
もうこれ以上の回答はないだろうと思いますので、これで質問は終わらせていただきますが、財政のこととかもいろいろあるとは思いますが、できるだけ早い段階で実現できるように努力をお願いしまして、私の一般質問とさせていただきます。どうも最後までありがとうございました。